経済学部に入学し、自分から積極的に就職活動対策を意識していたわけではなかったものの、大手企業の就職を目的とした経済学部の特別プログラム「OE50」に選ばれ、受講し始めました。さまざまな大手企業の担当者の方から実務や社会などのお話を伺えるなど、自分の知識を増やすことができる授業だったこともあり印象に残っています。就職活動の面接対策の一環として一人10分間、先生方と模擬面接をするオンライン授業があり、当時は人と話すのを苦手としていたのですが、この授業を経験したおかげで度胸がつき、人前で話すことに抵抗感もなくなりました。他の学生の模擬面接も見ることができ、上手な人の話し方や話の進め方などを参考にし、自分の面接スキルも向上したと感じています。
また、就職活動対策として3年次から就職・キャリア支援課が主催する「優駿塾」に参加。新型コロナウイルスの影響で企業の採用活動が低調といった報道が連日流れていて就職活動に危機感を抱き、自ら応募しました。「優駿塾」では、5名ほどのグループワークによるディスカッションの練習とマナーや面接対策を中心とした講座、就職活動や企業･業界の情報収集および分析の3つのプログラムを中心に学びます。グループワークでは毎回、初めて会う同級生とディスカッションをするため、自然とコミュニケーション力が身につきました。面接対策講座では実際に企業で勤めている方が面接官役となっていただき、より実践的な面接技術を磨きます。最初は全然うまくできませんでしたが、できない自分を客観視できることに気づける機会となり、本番の面接に向けた課題などを洗い出すことができました。「優駿塾」に参加している学生は就職活動への意識が高く、そんな環境のなかで切磋琢磨できたことは自分にとっても有意義で、「優駿塾」で学んでいなければ、志望企業から内定をいただけなかったと実感しています。

経済学部の学びで思い出深いのは、長町先生のゼミで募集されていた「関西広域連合協議会大学生等意見交換会」での提案です。私たちは3名1組の「プロジェクトN」というチームで参加しました。テーマは「大阪･関西万博を契機とした地域創生」。私たちはどのような提案をすれば良いかを話し合い、「地域の特産物を缶詰にして、万博で国内外に広げる」というアイデアを提案。私たちのチームは全員、偶然にも滋賀県出身だったため、滋賀県ならではの食品を缶詰とする具体案を発表しました。審査員から実現化や具現化のしやすさと斬新なアイデアが評価されて特別賞を受賞。私はこれまで、自分から積極的に行動や参加することがほとんどなかったので、このプロジェクトでの取り組みが自分を変えるきっかけとなりました。
3年次にはゼミ活動と並行して各企業への就職活動を開始。1･2月の段階ではエントリーしたほとんどの企業に落ち、大きな壁にぶつかりました。落とされた理由がわからず苦労したものの、就職・キャリア支援課に足しげく通い、自分の就職活動を見つめ直すことに。エントリーシートの書き方から面接対策まで、丁寧でわかりやすいアドバイスやレクチャーをいただき、就職活動に改めて挑戦。活動中に地元である滋賀県に貢献したいと考え始め、滋賀県で働ける会社を中心に企業選びを続けていました。そのなかでも事務職を募集していた村田製作所に入社したいと強く思いエントリー。SPI総合検査には自信がなかったものの通過することができ、Webによる一次面接、対面での二次面接を経て内定をいただくことができました。村田製作所の事務職は協調性を大切にされていると知り、面接では大学時代のゼミやサークルでチームを支える立場であったこともしっかりとアピール。加えて商業施設で接客のアルバイトをしていた経験を活かし、相手の立場に立って考えて行動できる自分の強みを説明でき、最終面接で人事の担当者から「働きたい熱意が伝わってきたので入社してほしい」と評価をいただくことができました。私の就職活動は決してスムーズなものではありませんでしたが、「OE50」や「優駿塾」、就職・キャリア支援課の面接講座やSPI講座といったキャリアサポートに関するさまざまな講座や取り組みを積極的に活用することで、実力がついていったと思っています。