大阪市 内定
心理学部 心理学科 4年 大阪府立寝屋川高等学校 出身
(取材内容は2021年12月時点のものです)
高校生のときから児童虐待問題に関心を抱き、将来はその解決に貢献したいと考えていました。また、児童虐待を含めた犯罪を引き起こす人たちの心理メカニズムにも興味があり、犯罪心理学の専門の先生がいる追大を志望したのです。
授業では、発達障がい児の文字の見え方をはじめ、障がいを抱えている人の感覚・感性などを画像や映像を用いて体感したり、心理カウンセラーの面接・検査方法を学修して実際に自分で支援計画を立てたりするなど、心理学を本格的に学べました。特に印象深いのは、発達障がい児・知的障がい児の養育施設での実習です。私は、障がいと向き合いながら社会で生きていくための訓練のお手伝いをしました。施設では、子どもたちがいきなり飛びついてきたり、歯に衣着せない言葉を投げかけてきたりします。その際「療育」という観点から、「子どもだから仕方ない」と許すのではなく、「先生はそういうことされたら嫌だからやめて」とはっきりと伝えなければいけません。もちろん児童の状態を見て、ときには許容することも必要です。子どもたちの心理状態に細心の注意を払い、的確に指導を行う方法を実践的に学修できました。
また、2カ月間の少年院での学修支援ボランティアも忘れられません。高卒認定試験を目指して真面目に頑張る生徒との触れ合いを通じて、自分の中に存在した先入観に気づき、それを払拭できたのは大きな成長だと感じます。
アルバイトではフリースクールと発達障がい児向けの塾で働き、子どもたちと接する際に、話を聞く姿勢や表情、相槌の打ち方など心理学の学びを活かしました。知識を生きたスキルに昇華できたと思います。
そういった多彩な学びを通して、3年次には「児童相談所で働きたい」と強く決意し、大阪市の公務員試験突破を本格的に目指し始めました。
公務員試験に向け勉強する中で、最も難しいと感じたのは心理学に関わる記述問題でした。踏み込んだ内容まで出題されるため、勉強する範囲がとても広く、高度な知識が必要だからです。しかし、授業での実践的な学びや体験学修、ゼミでの心理学の論文読破が基礎力となり、スムーズに対策が進められました。また、ゼミの先生の存在も心強かったです。先生は警察庁の心理分野などで勤務された経験をお持ちで、「この時期までに、この勉強をしておいた方がいい」といった学修スケジュールのアドバイスや、「記述問題に取り組む際は、必ず時間を区切って行うといい」といった効果的な試験勉強の指導など、最後まで親身にサポートしてくださいました。
面接に向けては、追大の就職・キャリア支援課を利用して何度も練習しました。本番さながらの環境で、面接の予行演習を行えるのが特徴です。さまざまなテーマや角度の質問を受けることで、一人きりの練習では気づけない自分の受け答えの改善点や強みを把握できました。うまく答えられなかった質問に対しては自宅で回答を考え直し、「教育・心理・福祉」という軸で話せるようにしたのです。それにより、「何を聞かれても大丈夫」という自信を持って本番に臨めました。
追大で培った知識や学修スタイル、先生や就職・キャリア支援課の方々の支援のおかげで無事に大阪市の内定をいただけました。今後は大学での学びや経験を活かし、児童虐待の問題を根本から解決していきたいと考えています。
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