文学部インタビュー
文学部 人文学科 歴史文化専攻 3年 大阪府・阪南大学高等学校 出身
(取材内容は2024年11月時点のものです)
歴史というと、暗記科目と捉えられがちだと思います。僕自身も高校まではそう思っていたのですが、追手門学院大学の歴史文化専攻に入学してすぐ、先生に「歴史は暗記ではありません。ストーリーです」といわれました。その言葉の通り、授業では起こった出来事を点で覚えるのではなく、点と点をつなぐ線として歴史を捉えていきます。105分の授業で毎回さまざまな物語を読み解いていくので、興味が尽きません。
教職課程を含め、多彩な授業を受講できるのも、歴史文化専攻の魅力のひとつです。古代から近世まで時代別に深く掘り下げていく科目があるほか、東洋史や西洋史、さらに芸能史やメディア史など、以前は歴史とは思っていなかったようなトピックも学んでいます。1、2年生のうちにさまざまな切り口から歴史に触れたことで、自分の興味のありかが明確になり、自己理解も深まったと感じています。
今とくに興味をもっているのは、歴史地理学の分野。地図から特徴的な地形を見つけて、どうしてそのようになっているのか、フィールドワークをしたり古い地図に遡ったりしながら理由を考えていきます。たとえば、途中から急に幅が狭くなり、しかもジグザグに折れ曲がっている道があった場合、よく調べてみると昔は近くにお城があって、敵の侵入を防ぐ必要があったとわかったこともありました。
以前はただ何気なく歩いていた街並みでもさまざまな発見をするようになり、毎日がとても刺激的です。今は来年の卒業論文執筆に向けてテーマ探しをしている最中ですが、地域のお祭りや地域性と学力の関連など、身近なところからでもおもしろそうなアイデアがいくつも浮かんできています。
歴史を学ぶなかで、僕には2つの変化がありました。ひとつは、点と点をつなぐ過程の部分に着目するようになったこと。これは歴史に限らず、目標達成に向けて計画を立てるときなど、さまざまな場面に応用できる考え方だと感じています。
2つめは、視野が広がったこと。現在の社会の諸問題も、歴史を紐解いていくとさまざまな要因があることを知り、物事を多角的に考えられるようになりました。それをもっとも強く感じるのは、進路選択についてです。入学当初は歴史を教える先生になりたいという目標をもっていました。今も教職課程は履修していますが、希望する進路を「教育と成長に携わる仕事」として大きく捉え直してみることで、ほかの道もあると思うように。今は社会人を対象に、一人ひとりの問題解決力を培うことで組織全体への成長につなげていけるような人材コンサルティングの仕事に関心をもっています。
これまでの学びを通して、僕はぶれない自分の軸をつくることができました。歴史が好きな人はもちろん、あまり得意ではないと思っている人も、歴史文化専攻で4年間学べば必ず歴史以外の知識や考え方の部分でも成長できると思います。
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