大学院案内

経済学と経営学の領域を融合した教育研究により、複雑な経済社会現象の本質を究明し、従来の学術研究で用いられてきた方法論を超えた新しい知見の獲得をめざします。

建学の精神である「独立自彊・社会有為」のもと、経営・経済研究科は企業・団体のビジネス分野あるいは公共機関の政策・経営分野における理論と実践事例の分析力及び課題発見・解決力を培い、プロフェッショナル・キャリア開発の基盤となる自立的研究力を有する高度職業人材を育成することを目的としています。

博士前期課程では、経営学・経済学の両分野にわたる基本理論と論理的思考法を広く学ぶとともに、経営学、会計・経営情報、企業法務、経済研究又は地域政策の専門分野の理論、制度・政策、実践事例等を体系的に深く学び、それぞれの専門分野における課題を発見、調査、分析及び考察する能力を養成するため、多彩な教育プログラムを編成しています。

博士後期課程では、博士前期課程での主体的な探求活動を通して獲得した学びの成果を土台にして、独自の分析手法の洗練とともに、探求テーマにかかわるオリジナルな研究成果を獲得・発信することができる能力を養成するため、個別の教員による研究指導に重点を置いた教育を展開します。

本研究科は、主に次のような学生の進学を想定しています。
  1. 経営あるいは経済分野を専攻し、専門職キャリアを希望する学部学生
  2. 経営あるいは経済分野の学位を取得し、専門職としてのキャリアアップをめざすアジア地域からの留学生
  3. 企業、団体、教育機関、地方公共団体等におけるマネジメント業務において、専門職キャリアの自己開発力を高めようとする社会人

加えて、博士前期課程では、学士課程からの進学者には、本研究科において専攻を希望するコース・研究領域にかかわる専門基礎分野の学修達成、ならびに専門職キャリア志向の意欲・態度を身につけていることを求めます。また、社会人入学者には、本研究科において専攻を希望するコース・研究領域にかかわる専門基礎分野の学修経験あるいは実務経験、ならびに専門職分野へのキャリアアップの意欲をもつことを求めます。

博士後期課程では、専攻を希望する研究分野にかかわる修士論文及び学術発表、論文の研究実績と、高度専門職としての自立の意思を有することを求めます。

学位取得のメリット

環境、立場に応じた学びが整えられています。

現役ビジネスパーソンの方なら

大学院で取得できるドイツSAP社の世界標準資格等がキャリアアップへの道を拓きます。これまでの現場の実績(専門知識・専門スキル)を博士論文にまとめ、後の世代に伝承することができます。また、大学教員(非常勤)の道が拓かれる等、高度な専門家として企業やビジネスの機会を拡大することができます。めざすは 「経済に明るいビジネスパーソン」、「経営の現場の認識力の高い経済人」。めざす力を養成する他に類を見ないコースワークです。

※2024年度開講のものであり、変更になる場合があります。

ソーシャルビジネスに従事する方なら

地域政策や地域創造に貢献したい方にとっても深い学びを得ることができます。「地域政策」の学位が皆様の専門性を保証してくれます。地域社会で社会貢献に従事する公務員やNPOなど非営利組織の職員、加えて地域政策の日常的な実際の担い手、リーダーである市民の皆様のニーズに応えます。

学部生の方なら

ドイツSAP社の世界標準資格を取得できます。大学院での専門性が評価され、就職に活かすこともできます。また、本学学部生の方なら履修期間が1年間短縮できる履修の仕組みがあるため、これにより1年分の授業料で修了できる可能性があります。

詳しくはコチラ

コース紹介

博士前期課程

経営コース
ビジネス研究領域
経営戦略・マネジメント・マーケティングスキルなど経営学の専門分野の理論、制度・政策、実践事例を体系的に深く学び、ビジネス課題の発見・解決に資する定量・定性分析力と考察力を身につけます。
会計・経営情報研究領域
財務会計や経営分析など会計・経営情報の専門分野の理論、制度・政策、実践事例を体系的に深く学び、会計・経営情報の課題の発見・解決に資する分析法・考察力を身につけます。
企業法務研究領域
民法や会社法をはじめとしたビジネス法務分野において専門分野の理論、制度・政策、法務実例等を体系的に深く学び、国内外の企業法務の課題を調査・分析・考察する力を身につけます。
経済コース
経済研究領域
経済政策・金融経済・ファイナンス分析など経済研究の専門分野の理論、制度・政策、歴史を体系的に深く学び、経済政策分析に必要な数理的分析手法を身につけます。
地域政策研究領域
地域経済・地域経営の課題に取組み、地域政策の専門分野の理論、政策、応用事例を体系的に深く学びながら、地域課題を発見・分析・考察する力を身につけます。

博士後期課程

独自の分析手法の洗練とともに、探求テーマにかかわるオリジナルな研究成果を獲得・発信することができる能力を養成するため、前期課程に接続する形での各研究領域専修者への研究指導を基本とし、それぞれの研究領域における統合的な学修と探求を深める研究指導を行います。

取得できる資格

SAP認定コンサルタントの受験資格取得が可能

経営・経済研究科では、「ERPビジネスプロセス研究(夏期集中講義)」を受講し、単位を修得することで、SAP認定コンサルタントの受験資格を取得することができます。

※2024年度開講のものであり、変更になる場合があります。

SAP認定コンサルタントについて

SAPとは

SAPはドイツに本社を置く、ビジネスプロセス管理の分野で世界有数のソフトウェアメーカーです。ビジネスソリューションの標準ソフトを初めて開発した企業の1つであり、業界をリードするERPソリューションを提供し続けている企業としても有名です。

ERPとは

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略語で、直訳すると「経営資源計画」となります。ERPは、企業経営の基本となる「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源を統合的に管理し、適切に分配・有効活用する手法を検討します。あらゆる情報を一元管理することで、業務を効率化するだけではなく、意思決定のスピードを高め、経営そのものの効率化を図ることが期待されます。現在は「基幹系情報システム」のことを指すことも多く、企業の情報戦略に欠かせないシステムとして多くの企業で導入されています。

SAP認定コンサルタントとは

SAP社がERPパッケージを始めとしたSAPシステムに関する知識とスキルを習得していることを認定する資格です。コンサルタント資格を有することで、世界中で通用する知識・スキルを有することが認知され、自身のキャリアアップにつながることが期待されます。本学で開講している「ERPビジネスプロセス研究」を受講することで、SAPの幅広い基本的な知識とスキルを学習することができます。

※上記の内容は、2024年4月の情報であり、変更になる場合があります。

本大学院が提供するアカデミーコースとは

SAP認定のコンサルタント育成トレーニング(TS410)コースでは、SAP S/4HANAの統合されたロジスティクスと財務プロセス、受注から入金、発注から支払、生産計画および製造、コア財務プロセス、Human Capital Management、倉庫管理 - 在庫転送、プロジェクト管理、企業資産管理(EAM)を体系的かつ実践的に学習し、短期集中的に育成するために設計された教育プログラムです。

※詳細については、下記のSAP認定のトレーニングコース紹介資料とSAP社のウェブサイトを参照してください。

※なお、資料に掲載されているTS410コースの受講料については、本研究科が全額負担しているため、無料にて受講することが可能です。

※2024年度開講のものであり、変更になる場合があります。

SAP社のトレーニングや認定試験の公式サイトはこちら

特別講義・セミナー

社会人対象特別プログラム

経営・経済研究科では、「社会の知」と「学問の知」の共創をテーマに、様々なプログラムを開催しています。社会の現場で高い実績を上げられた方々を講師としてお迎えし、最新の経営メソッドをお話しいただきます。

2023年
  • 社会人対象特別プログラム
2022年
  • 社会人対象特別プログラム
  • 中堅・中小企業経営研究
2021年
  • 社会人対象特別プログラム
  • 中堅・中小企業経営研究
2020年
  • 社会人対象特別プログラム
2019年
  • 経営・経済研究科からのお誘い
  • 経営・経済研究科からのお誘い
2018年
  • 社会人の皆様への特別メッセージ
  • 中小企業向けリスク対策講座

学位取得後の進路

林 朱雲さん

起業しました!

本学経営学部卒業後、経営学研究科前期課程に進学。修了後、経済学研究科前・後期課程に進み、2017年3月に博士(経済学)を取得。大学院後期課程中に貿易商社を設立し、現在雪輝商事合同会社社長。

永田 淳次さん

企業から大学教員に

沖電気工業(株)を経て、 2014年3月 経営学博士を取得。現在は日本情報システム・コンサルタント協会の理事に就任。コンサルタント活動や、大学でIT系の授業を担当。

葉山 幹恭さん

母校の大学教員に

2010年3月経営学博士学位取得。2013年より追手門学院大学専任講師となり2024年より准教授に就任。「地域経営研究」などの科目を担当。