磁気特性の本質を理解し電気機器の効率を上げてより豊かに電力が使える社会実現

Yun KyYoul

尹 己烈教授

モータコア、磁気特性、異種金属接合

※2025年4月開設

電気電子工学科

研究の概要

世界で生産されている電力の半分をモータが消費しています。
2022年世界の消費電力は25,000TWh(テラワットアワー)で日本は1,000TWhです。1TWhは1兆Whでとてつもない電力を毎年世界と日本は消費しています。つまりモータの効率を1%向上させるだけで125TWhの電力(日本で消費される電力の1/8)が節約できます。

また生産された電力を供給するときにも大きく損失が生まれます。日本だけで送電時に発生する損失が生産された電力の5.6%です。その中で電力を変換する際に変圧器で発生する損失が原子力発電所の2~3機分に相当します。

これらの損失を減らせるために磁性材料を正確に測定・把握して効率を上げることでより豊かな社会実現に貢献します。

研究成果の社会での実装、活用シーン

モータや変圧器はいろいろな分野で使用されています。特に電気自動車やハイブリッド車以外にも産業用で大活躍しています。また関連技術としてパワーエレクトロニクスの分野でも磁性材料が大きく貢献しています。電力変換用のインバータやチョッパにも多くの磁性材料が使用されており、その効率を上げるためには磁性材料のさらなる改良が必要です。

高校生へのメッセージ

追手門学院大学の理工学部に興味がある皆さんへ
今後10年あるいは20年でAIがほとんどの職業に浸透していきます。今の時代では皆さんが社会人になるためにどのような備えが必要なのかを理解して準備していくのがとても不安でものすごく大事なことであります。未来に備えてできる社会人になるために考える力を身に付ける必要があります。そのために我々の大学で学んで考えられる社会人になってみませんか。