熱や流れのコンピューター・シミュレーションに関する研究

Kazuhiko Suga

須賀 一彦教授

流体工学、熱工学、ものづくり技術

※2025年4月開設

機械工学科

研究の概要

生物や機械を含めて地球上にあるほとんど全て物体の内側や外側は空気や水などの流体で占められています。そして、それらの活動に伴って熱が移動しています。この熱を伴った、普通は目に見えない流体の運動(熱流動)をコンピューターでシミュレーションする研究をしています。この研究を通して複雑な熱流動を、見えるように(可視化)して理解するとともに、器官や機械の性能を評価し、それらの性能向上を研究しています。具体的には、生体内や自動車部品内外のマクロスコピックな熱流動からカーボン・ナノチューブ内の分子運動のようなナノスコピックの流動など幅広いスケールで熱流動現象を研究しています。

研究成果の社会での実装、活用シーン

生体内流動のシミュレーションでは、手術の前後によって器官の変形がどのように機能に影響するかを術前に知ることができます。また、機械部品の熱流動シミュレーションでは、設計段階であらかじめ性能を評価し、最適な部品形状を決定することができます。なお、熱流動のコンピューター・シミュレーションはデジタルツイン(インターネットに接続した機器などを活用して現実空間の情報を取得し、サイバー空間内に現実空間の環境を再現すること)実現の重要な要素となっています。

高校生へのメッセージ

追手門学院大学では専門基礎の学習の後、最先端の科学技術を学んで、我々教員と一緒にそのフロンティアに立って、次代の科学技術を切り開いていくという大変にわくわくする経験ができます。受験勉強は楽しくないかもしれませんが、大学では好きなことをとことん学ぶことができます。さあ、受験を乗り越えて、我々のところに飛び込んできてください。待っています。