金属材料をより深く理解し、未来の社会を支える材料創成を目指す
Tomotaka Miyazawa
宮澤 知孝准教授、博士(工学)
構造・機能材料、結晶工学、ナノ材料科学
機械工学科

研究の概要
自動車や橋梁などの構造用材料として用いられる金属材料は社会を支える重要な材料です。機械を構成する部品にも広く使われており、その用途は多岐にわたり、要求される性能も多用です。近年の傾向としては、各種性能の向上だけでなく、複数の特性を高いレベルで両立させるという難しい要求も増加しています。これらの要求に応えるためには、金属材料の本質を理解し、金属材料の持つ潜在能力を最大限に引き出すことが不可欠となります。宮澤研究室では、金属材料のミクロ・ナノ組織がどのように形成・発達し、変形にどのような影響を与えるかを解明していきます。微細組織や変形の様態を分析する手法として電子顕微鏡法と放射光X線分析を組み合わせることで、金属材料の未解決課題に挑戦していきます。

研究成果の社会での実装、活用シーン
金属材料の組織形成の過程や変形機構を明らかにすることで、高性能な材料を作るための材料設計指針を得ることができます。この指針を基に性能が向上した材料を製作すれば、例えば自動車部品であれば減肉や軽量化をすることができ、燃費が良くなれば省エネルギー化につながります。材料の革新はそれによって構成される機械や構造物に変化をもたらすだけでなく、その製造プロセス等、その影響は広範にわたります。
高校生へのメッセージ
大学の4年間は長いようで短いです。学生生活をエンジョイしながら積極的にたくさんのことを学んでほしいと思います。私の研究室では、金属材料を対象として特性を評価したり、微細組織を観察するために様々な装置を使用した実験を行い、研究を進めます。バーチャルではないリアルで自分の手を動かしながら、金属材料の未解明な課題を解き明かし、より良い材料の創成に挑戦しましょう。